暑い夏が終わった…と思ったら急に涼しくなりました。
暑くないのは結構ですが、寒暖差で体調など崩されませんよう、お気をつけ下さいね。
さて今回のテーマは前回に引き続き、2026年卒の就職活動に関する傾向と育成方法について。
前回は「26卒世代は“支えられて羽ばたく”―「安定」と「挑戦」の両輪で新入社員を躍進!(前編)」ということで、25卒と26卒の就活傾向、26卒ならではの特徴を考察していきました。

そして今回は後編、26新卒の特徴を踏まえた効果的な育成とは。
テーマは「安定と挑戦」です。ではどうぞ!
前回のおさらい—26新卒の特徴
ではまずは前回のおさらいです。26卒の特徴をあらためて確認していきましょう。
- 「安定」かつ「高給」を求める
- 就活の早期化、内々定を数多く抱え、思い悩む時間が多い
- 自身のスキルアップ、キャリアに自覚的
26卒の学生は安定+収入・初任給への期待がさらに高まり「やりがい」と「待遇」を両立したい志向が増えている。
そのため、以下のポイントをフォローや育成の中で取り入れていく必要があるということをお伝えしました。
- ワークライフバランスへの期待に応える安心感
- 企業文化・雰囲気の体感機会
- 初任給・待遇への納得感
- 「やりがい」や「社会的意義」との接続
とくに入社前の段階においては、①~③のポイントについて、しっかりと合意できているか、また実際に体感できているかどうかが、エンゲージメントを高めるうえで欠かせません。
この点については、以前ご紹介した「内定フォロー」に関する記事でも触れております。

内定者の段階から企業文化や雰囲気に触れる機会を重ね、会社や仕事への理解を少しずつ深めていくことで、内定者自身が「この会社で働く姿」を具体的に描けるようになる。
こうした流れが、入社後の「やりがい」や「社会的意義」へのつながりを生み出す理想的なプロセスではないでしょうか。
また、これらを踏まえ、新卒社員に欠かせないスキルとして最優先でインプットすべきものは何でしょうか。
「社会人基礎力」をインプットしよう
これは26新卒に限らないのですが、
働くうえで必要不可欠な「社会人基礎力」。
こちら何度もお伝えしておりますが、改めて。
「社会人基礎力」は、12の能力要素からなる「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、2006年に経済産業省により提唱されました。

人材育成では、最初の1年がいちばん大切な時期です。そして入社から3年目までは、「社会人基礎力」をしっかりと身につけていく期間にしてほしい──その思いは、これまでも繰り返しお伝えしてきました。


そして、この「社会人基礎力」を身につけることこそが、「安定と挑戦」というテーマの源流につながっていきます。
キャリア形成の第一歩として
26新卒はキャリアへの意識が強く、より高い報酬を求める傾向があります。だからこそ、将来の転職も含めたキャリアアップは、自然と選択肢に入ってくるのです。
前編からの引用を改めて確認してみましょう。
◎低学年次のキャリア形成活動実施
詳しくはマイナビ社の記事をご覧ください。参考:マイナビ社|2025.07.31
これまで行ってきたキャリア形成活動について学年ごとに聞くと、大学1年次ですでに参加していた学生は35.3%でおよそ3人に1人以上だった。また、大学2年次では44.5%と半数近い学生が何かしらのキャリア形成活動を行っていたことが示された。(略)低学年次(1・2年生)のキャリア形成活動で得られたことを聞くと、「将来のことを真剣に考えるようになった(39.1%)」が最も多く、意識の面に影響があることが示された。
「2026年卒 内定者意識調査|マイナビキャリアリサーチLab」より一部抜粋
26新卒は、自身のキャリア形成に意識的です。
働くすべての人が身につけるべき「社会人基礎力」は、いわばキャリアの前提となるもの。まずはこちらをしっかりと身につける研修は、いわば育成の大前提であり、何よりも26新卒自身がそれを望むでしょう。
新入社員に「社会人基礎力」をしっかりインプットすることは、企業の姿勢を示すだけでなく、未来を担う若者を受け入れる企業にとって欠かせない役割だと言えます。
将来のビジョンのために
そして今や、転職は将来におけるごく一般的な選択肢となっていることは、皆さまもすでにご承知のとおりです。
こちらの引用をご覧ください。
8割の学生が「ポータブルスキル」の習得を重視企業の研修・教育制度を知ると「志望度が上がる」は9割近く
参考:株式会社学情 社|ニュースリリース/2025年4月9日より一部抜粋
株式会社学情(本社:東京都中央区)は、2026年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に、「ポータブルスキル」についてインターネットアンケートを実施しました。約8割の学生がポータブルスキルの習得を重視すると回答。「部署異動や転職のときに役に立つ」「様々な業界で必要な人材になれる」など、将来の転職を見据えた声が多く寄せられました。また、就活で企業の研修・教育制度を知ると志望度が上がるとの回答は9割近くを占めました。研修・教育制度を知ると「安心」と書いた学生が多く、入社後の「イメージが湧く」との声もありました。
【TOPICS】
(1)8割の学生が「ポータブルスキル」の習得を重視
まず、ポータブルスキルについて知っているかを質問すると、「名前も内容も知っている」は4.0%、「名前は知っている」も10.7%にとどまり、「知らない」が85.3%を占めました。そこで、「ポータブルスキルとは、仕事が変わっても持ち運びできるスキルのことです」と伝えたうえで、身に付けることを重視するかを尋ねたところ、「重視する」と回答した学生が34.0%。「どちらかと言えば重視する」44.7%を合わせると、78.7%に上り、約8割の学生がポータブルスキルの習得を重視していることが分かりました。「部署異動や転職のときに役に立つ」「様々な業界で必要な人材になれる」など、将来の転職を見据えた声が多く寄せられました。「キャリアにつながる」「有用な人材になりたい」「生活が豊かになる」といった声もありました。
(2)企業の研修・教育制度を知ると「志望度が上がる」は9割近く
就職活動において、企業の研修・教育制度を知ると「志望度が上がる」と回答した学生は50.7%。「どちらかと言えば志望度が上がる」36.0%を合わせると、86.7%を占め、9割近い学生が研修・教育制度を知ると志望度が上がるとしています。「安心」につながるとの声が多く、入社後の「イメージが湧く」という学生も。「自己成長できる環境」「将来設計に役立つ」「自分自身の価値を高めることができ、転職にも有利に働く」との声もありました。
26新卒の実に8割が「ポータブルスキル」の習得に積極的であることが明らかになっています。さらに、そのための研修・教育制度に対しても非常に前向きであり、就職先を選ぶ際の理由にすらなり得るという点は注目すべきでしょう。
なお、研修制度に関する意見の中で最も多かったのは「安心」であり、制度の有無が心理的な安定につながっていることがうかがえます。
ポータブルスキルとは、その名の通り「持って歩けるスキル」のこと。
厚生労働省はポータブルスキルを「職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのこと」と定義しています。
具体例としてコミュニケーション能力、課題設定能力、情報収集力などですが、これらは言うまでもなく、「社会人基礎力」と補集合の能力になります。
そして、研修制度があることに「安心」を感じる、との結果。
自身のスキルインプットに意識的な26新卒。必要なスキルを得られる環境を強く求めているのですね。
「安定と挑戦」の意味するところ
もう一度、26新卒はどのような人かを確認しましょう。
- 「安定」かつ「高給」を求める
- 就活の早期化、内々定を数多く抱え、思い悩む時間が多い
- 自身のスキルアップ、キャリアに自覚的
安定志向かつ高待遇を求め、キャリアに自覚的。しかし思い悩む時間も多くあった、そんな26新卒には、
「社会人基礎力」を軸とした新入社員研修がもっとも求められているのではないでしょうか。
「社会人基礎力」とは、どんな仕事にも通用する“持ち運び可能なスキル”。職種や業種が変わっても必要とされ続ける力です。だからこそ、「安定」して働き続けるために、まずはこの基礎力を身につけることが大切。育成する会社にとっても、これからキャリアを築く本人にとっても欠かせないものなのです。

そして、ポータブルスキルを意識し、高待遇を求める26新卒は、将来のビジョンを描くためにも、自分を成長させてくれる研修を強く望んでいます。つまり、「挑戦」していくためには、「社会人基礎力」が欠かせないのです。
「安定」のための――社会人基礎力を軸とした新入社員研修。
「挑戦」のための――社会人基礎力を軸とした新入社員研修。
この両面を備えた研修の重要性、
皆さまにご納得いただけるのではないでしょうか。
「ポータブルスキル」を身につけることで、安定したキャリアを思い描きながら、将来的な転職や高収入への道も描けるようになる。
そして何より、「この会社は自分のキャリアを大切に育ててくれる」と感じられることが、入社前の不安を和らげるのです。
そのカギとなるのが――「社会人基礎力」を軸とした新入社員研修。
ぜひ、皆さまの会社にも取り入れていただきたいと強くお勧めいたします。
新入社員研修に必要な要素と安心感
「社会人基礎力」を軸にしつつ、他にも大事な要素をしっかりインプットしていく必要があります。
- 学生から社会人へのマインドセット(社会人としての心構え)
- 挨拶や電話対応、言葉づかいなどのビジネスマナー
- ストレスマネジメント
- チームで働くための意思決定プロセス(ロールプレイングなどを活用)
これらはスキル習得が目的ですが、実は“スキル以上の意味”を持っていること、気づかれていますか?
過去コラム「Tenmaru主催”新入社員研修”効果アリ⁉2025年度の様子をお届けします!~最新レポート~」からの引用です
名刺交換や挨拶といった基本的なことこそ、しっかり確認した状態で業務に送り出してあげる、これが新入社員の皆さんの安心感につながっているのだなと強く感じる結果となりました。
「Tenmaru主催”新入社員研修”効果アリ⁉2025年度の様子をお届けします!~最新レポート~」
より一部抜粋
新入社員研修を受けた方の感想で一番多いのは、やっぱり「安心した」という声です。制度があることで安心できて、さらに受けてみても「安心できた」と実感できる。まさに、安心が安心を呼ぶ仕組みになっているのです。

たとえば電話の取り方ひとつをとっても、「恥をかくのではないか」「知らないことばかりで不安だ」といった心配を抱えずに現場に立てる。――それだけで、新入社員にとって大きな「安心」につながるのです。
入社前にさまざまなことで悩み、不安を感じやすい26新卒にこそ、この「安心」をご用意いただきたいのです。
Tenmaru流新人社員研修の紹介
そこで――26卒からさらにブラッシュアップしてお届けする、
弊社、株式会社Tenmaruがご提案する 新入社員研修プログラムをご紹介いたします。

研修概要
- 全4日間
- 対面またはオンラインで受講可能
- 特徴
- プロによる実践的指導
- 全員参加型のグループワーク
- 1名~少人数参加も可能
- 他業種の社員交流による刺激
他企業との合同チーム編成を取り入れ、グループワークを通じた実践的な学びを提供します。
新入社員数が少ない企業でも導入しやすく、異業種交流によって「新入社員」としてのモチベーションアップが期待できます。
カリキュラム詳細
1日目:ビジネスマナー 導入編
- 社会人としての心構え
- ビジネスマナー基本
- 言葉づかいの基本
- 接遇マナー・コミュニケーション
- 時間管理と公私のけじめ
2日目:コミュニケーション 実践編
- 相互理解セッション「あなたの好きなものは」
- 相互理解セッション「私は…誰?」
- 報・連・相の基本練習
- コンセンサスゲーム
3日目:対人スキル 強化編
- ストレスマネジメント
- アサーティブコミュニケーション
- ソーシャルスタイル理論
- 有名人マッピングゲーム
- ケーススタディ演習
4日目:問題解決力 応用編
- インバスケット演習
- グループディスカッション
- 相互アドバイス
- 行動指針作成
- ビジネス実践演習

さらに、内定者フォローアップ研修や入社半年後・1年後のフォローアップ研修、定期的なフォロー面談プログラムなど、入社前から入社後までを一貫して支援するトータルパッケージもご用意しております。
ぜひご関心をお持ちいただけました企業様は、お気軽にお問い合わせください。

入社前/内定者フォローアップ研修のご案内
いかがでしょうか。ご縁あって入社した新入社員を、しっかりと育て、未来の戦力へと成長させる。それを実現するために、株式会社Tenmaruは、26新卒世代に「刺さる」研修をご提案いたします。
■入社前/内定者フォローアップ研修のご案内はこちら
