年末までいよいよカウントダウン!さすが師走というだけあって、忙しい日々を過ごしていたらあっという間に今年が終わってしまいますね。
多くの企業は3月末で年度が切り替わると思いますが、やはり1年が終わる12月に「ああ、1年頑張ったな」と感じる方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、今年を振り返るとともに、ぜひ皆さまにおススメしたい「キャリアプランの見直し」についてお伝えしたいと思います。
今年はコロナも明け、社会情勢も目まぐるしく変化しております。改めて今後の人生を考えるのにはちょうど良いタイミングなのではないでしょうか。 ではどうぞ!
「キャリア」とは
一言に「キャリア」と聞いて、皆様はどのようなイメージを持たれますか?
「◯◯商事であれこれ歴任、△△株式会社では●●を手がける、資格あれこれ」
このような「経歴」「資格」などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 これらはいわば「仕事」としてのキャリアですね。
もちろんこちらも立派なキャリアの一部です…というか、ほとんどの方が、この「仕事」の「キャリア」こそ、「キャリア」である、と認識しているかもしれません。
しかし、キャリアというのは本来、もっと広い意味を持つ言葉なのはご存知でしょうか。
「あなた」の「すべて」が「キャリア」
「キャリア」という言葉の本来の意味をぜひ、調べてみてください。
キャリアとは「その人の継続して生きる過程」すべてを指す言葉。何も仕事に限ったことではありません。つまり、その人の人生そのものが「キャリア」となります。趣味も子育ても、すべてがキャリア。その人を構成するすべてです。
たとえ育児で仕事から離れていたとしても、その人が人生を生きていく限り、キャリアは続いていくのですね。
「ビジネスのキャリア」は「ライフキャリアプラン」が大前提
お仕事のキャリアプランをしっかりと持ちましょう、持つことが大切だと若手社員の皆さんに伝えていきましょう…と常にお伝えしておりますが、ビジネス上の「キャリア」は、あくまでも「ライフキャリアプラン」の一部である、という大前提を忘れてはいけません。
人は生きるためにお仕事をします。仕事によって達成感や自己実現を果たす方もおられますが、ほとんどの方にとって仕事は「手段」であり、直接的な「目的」ではありません。
何のために仕事をするのか、仕事で得た金銭や地位によって何を成し遂げたいのか、これらがあってこそのキャリアプランと心得ていただきたいのです。
では、これらを踏まえて「キャリア」について考えていきましょう。
現状の把握
何はなくても、まずは現状を把握しなければなりません。まずはご自身の現在の状況を整理します。
- 今、抱えている課題、問題だと思っていること、嫌だと感じていることを列挙していきましょう。思いつくかぎり、何を思っても構いません。仕事のことはもちろん、仕事以外のこと、生活や家庭、趣味のことなど、制限を設けずに挙げていきましょう。
- 課題の検討をします。解決には何が必要かを考えていきましょう。
例えば、
「仕事に必要な技能を身につけたい」←必要なのは、「技能」
「生活を便利にするために車が欲しい」←必要なのは、「お金」
といった具合です。 この状況把握をすることで、漠然と感じていた課題に対して、具体的な解決への道筋が見えてくるはずです。
自分の今後を考える
さて、課題が見えてきたところで、将来への具体的な道筋を見つけていきましょう。 考え方には2種類あります。
- バックキャスティング法
「こうなるにはどうしたらいいのか」未来になりたい自分を置き、逆算式で成すべきことを考えていく方法です。 - 今できることを成す法
目標が曖昧だったり、まだ決めかねている時は、今の環境で与えられた役割、仕事であれば職責をきちんと果たしながら、自分の進む道を模索していく方法です。
この2つに優劣はありません。今の自分の状況と考え方に合った方法を使い、未来の自分に思いを馳せてみてください。
例えば、「10年後にはこんな役職に就き、これくらいの仕事を任されるようになりたい」といった明確なビジョンのある人は、実際にその役職にある人はどのようなキャリアを積んだのかを考えていくことで、ご自身の成すべきことが明確になるでしょう。
「仕事において、大きな目標はまだ見つかっていないが、今のポジションで評価を得たい」という方は、今の仕事でどのような成果を出すかを考えていけば良いでしょう。
行動指針を整理しよう
今の自分の課題と未来の姿に思いを馳せたところで、さて、今、あなたはどのように進むべきでしょうか。
1、今、取り組んでいること、頑張っていること、続けていることを思い浮かべてください。
2、取り組んでいることを分類していきます。
「これからも続けたいこと」「やめてしまってもいいこと」
そして新たに 「これから取り組みたいこと」を追加します。
ここで残った 「これからも続けたいこと」 「これから取り組みたいこと」 をもとに、これからの行動指針を立てていきます。
グループワークがおススメ!
これらの現状把握と振り返り、行動指針の策定は、もちろんひとりで行っても効果はありますが、できれば複数人とのグループワークをおススメします。
同じテーマをもとにしたディスカッションは、思いもよらない他者の考えに触れることもできますし、自分では気づけない自分自身の姿を知ることができるかもしれません。
漠然とした考えが実際に言葉にすることで明文化され、よりいっそうハッキリとしたビジョンを描くことができるようになります。
自分を見つめ直す、という提案
皆さまにおける「キャリア」とは?いかがお考えでしょうか。
例えば、仕事は生活のために働くこと。それはもちろんその通りですし、お金のために与えられた仕事をこなしていければいいのだ、という考え方もあるかもしれません。
将来のビジョンなんて特になくても、今が良ければ良いじゃないか、という方もいるでしょう。 それはまったくその通りだと思いますし、その価値観もアリだと思います。
その人にとっての「心地よい生き方」というのは、それこそ人それぞれだと思いますし、どんな生き方も否定されるものではありません。
しかし、「あの時、こうすれば良かった」「もっと他の人生があったのではないか」このように少しでも思ったことがある方には、「キャリアプラン」について考えてみていただきたいな、とも思います。
未来のことなど誰もわかりません。それこそキャリアプランを立てたところで、その通りになるとは限らないのです。それでも、年齢を重ねるなかで「良い人生だったな」と少しでも感じていけるように、今できること、できる計画を立てることは有効だなと感じるのです。
「本当はこんなことがしたかった」と後悔する前に、「こんなこと」を先に考え、叶える方法を考えましょう、ということですね。
今回ご紹介した方法ですが、これはあくまでもひとつのやり方であって決して正解ではありません。 突き詰めると、キャリアプランというのは
「自分を見つめ直し、これからの生き方に思いを馳せる」ということになります。 たまには自分を振り返り、見つめ直し、これからどのように進めば良いかを考える時間をぜひ、ご自身のために作ってみてくださいね。
自分に向き合いこれからの自分について考える!キャリアデザイン研修
さて、お知らせです。
「一人ひとりに合った学びの場を。実践的ワークで今日から活かせる!社会人基礎力でワクドキ組織をつくるオンライン公開講座」9回目となります2024年2月8日(木)は、
「自分に向き合いこれからの自分について考える!キャリアデザイン研修」を実施いたします。
ワークとディスカッションを取り入れた実践的な内容で、自分と向き合いながらキャリアプランと行動指針の策定を目指します。
将来ある若手社員から、ご自身のキャリアの方向性を模索する中堅社員まで、どなたにとっても人生の糧となる内容となっております。
この研修の最大のメリットは、受講者の根本的な価値観を把握できるところです。
キャリアを考えるとは、自分と見つめ直すことに他なりません。見つめ直し、言語化するその過程で、その人の基本的な指向、価値観が見えてきます。
より成長し、大きな仕事を任せられたい人、現状維持を目指しプライベートを大切にしたい人…これは、「良い」「悪い」ではなく、それぞれの価値観です。 会社としても、それら個人の価値観を知ることは、配置などを考慮するのに大変有効となります。
自分の時間を大切にしたいタイプの社員を、学びは多いが激務の部署に配属し、離職を招いてしまう…といった不幸なミスマッチを減らし、誰もが自分の価値観を大切にしながら働けたら素敵ですよね。
企業の経営者や人事担当の皆さま、
ひとりひとりの社員のために、そして会社のために、 キャリアプランを考える研修、ぜひ取り入れていただければ幸いです。(個人での参加もOK)
研修の詳細についてはこちらをご覧くださいませ。