ジメジメとした梅雨の季節。憂鬱な日も多いですが、季節がはっきりしているのは日本の良さでもあります。
梅雨明けの清々しい青空を楽しみに過ごしましょう。
(そしてそろそろ酷暑がやって来るのでしょうか…)
さて、こちらのコラムにて、2025年度新入社員研修の様子をお届けさせていただきました。今年も多くの新入社員の皆さんが研修を経て、皆様の職場で業務を遂行されていることかと思います。

研修を経て現場に配属されたといってもまだ2ヶ月。
慣れない環境で必死に働き、日々たくさんの学びを得ているかと思います。
せっかくご縁あって入社してきた新入社員。会社としてはしっかりと育成し、若手実力派社員へと成長していただきたい!ところですね。
特に新入社員育成は、最初の1年目がもっともインプットすべきことが多く、その後も3年間は育成期間と見ていただきたい、というのは何度かお話させていただいております。


最初の1年間で得た実務経験や学びを振り返り、新たに目標設定をおこないましょう…というのは、今や多くの企業様が意識的に取り組まれていることかと思います。しかし、もっとも大きく成長する1年目、マイルストーンとしての「1年間」は少々遠過ぎるかもしれません。
そこで、本来は個人目標を達成させるためには
「1年後の叶えたいゴールを半年ごとに区切り、それを更にヵ月ごとの行動計画に落とし込み、進捗を1ヶ月ごとに確認していくフローを確立する」
ことで、より目標到達度の確実性が増すことはご理解いただけるかと思います。
さらに「入社半年後」に、業務スキル向上に加えて、社会人スキル向上のためのフォローアップを加えることで、多くのメリットとリスク回避が可能になります。
そのため、弊社でも「入社半年後フォローアップ研修を!」ということ、コラムにて何度かお伝えしてまいりました。



ということで!今回は、新入社員を着実に成長させるために「入社半年後フォローアップ研修」が必要なその理由、2025年度バージョンをあらためてお送りさせていただきます。
新入社員に必要な能力
こちらのコラムにて「新入社員研修」の内容とその効果についてレポートをお届けいたしました。

新入社員研修が必要な理由は説明するまでもありません。
つい最近まで「学生」だった彼ら、彼女らを「社会人」とするべく、基本的なことをインプットするため、ですね。
では、基本的なこと、と言って想像しやすいものはなんでしょうか。
・敬語の使い方
・報連相
・電話の取り方・メールの書き方
・名刺交換…などを含めたビジネスマナー
これらを身につければ、そのまま業務に就くことが可能でしょうか。
もちろんこれらを身につけて、あとはOJT(On-the-Job Training/オン・ザ・ジョブ・トレーニング)に任せ、現場で働きながら覚えてもらう、という企業様もあるでしょう。
しかし、そういった業務の手順や知識、といったことではなく、
もっと根源的に「社会人として必要な能力」とは。
それがコラムでも何度もお伝えしてきております「社会人基礎力」です。

「社会人基礎力」は、12の能力要素からなる
「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、2006年に経済産業省により提唱されました。
入社後最初の3年間は、これらの能力をしっかりと、取りこぼしなくインプットしていく時期でもあるのです。
人材育成の基本的サイクル
人材育成の基本的なサイクルはご存知でしょうか。
品質管理などで用いられる継続的な改善方法として有名なものに「PDCAサイクル」があります。
Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)を繰り返すことで継続して品質向上が図られるというものです。

人材育成のサイクルでも同様に
目標設定→実行→振り返り→インプット(アウトプット)
の繰り返しはとても大切です。
基本的には、このようなスキルインプットを網羅できる人材育成のサイクルを3年間で計画・実行し、
「社会人基礎力」
①「前に踏み出す力」の能力要素—「主体性」「働きかけ力」「実行力」
②「考え抜く力」の能力要素—「課題発見力」「計画力」「創造力」
③「チームで働く力」の能力要素—「発信力」「傾聴力」「柔軟性」「情況把握力」「規律性」「ストレスコントロール力」
を標準装備として身に付けられるように設計することをおススメします。
1年目の振り返りの重要性は認知済み!
新入社員の研修過程では、1年後を見据えて「行動指針策定」を行い、それに向けて頑張りましょう!としめくくられることが多いかと思います。
そして、日々の業務の中で「目標設定→実行→振り返り→インプット(アウトプット)」を繰り返していきます。
次にしっかりと成長過程が、客観的な視点も取り入れながら確認できるのはいつでしょうか?
弊社、㈱Tenmaruでも提案しておりますが、企業様の多くは「入社1年経過後の振り返り研修」を取り入れているようです。

人材育成でもっとも重要な最初の1年間の振り返りも、新たなマインドセットも踏まえた行動指針策定も大切です。この機会は、どの企業様もマストで実施していただきたいものです。
そして、こうも感じます。
「1年経過後での振り返り、だけで十分でしょうか?」と。
入社半年後フォローアップが大切なその理由。
弊社では「入社半年後フォローアップ研修」の提案をしておりますが、理由は大きく分けて以下のようなものがあります。
体験の振り返りと共有
まずは、仕事に少し慣れ、緊張感が薄れてくる中だるみの期間、悩み始める時期でもある、入社半年後に自身の体験を振り返ることで、自分の立場(立ち位置)を再確認することが出来ます。
同時に、他の新卒社員の体験を通じて新たな気づきを得ることができ、他者と共感・対峙することで刺激を受け合ったり、モチベ―ジョン向上につなげることができます。
スキルのセルフチェック
組織の中において、若手社員に求められる4つの役割行動とは何か?
1、発動性機能…自ら自発的に行動する働き
2、恊働性機能…周囲と協力し合いながら行動する働き
3、本動性機能…やりがいを持って力の限り仕事に打ち込むという働き
4、確動性機能…責任を持って確実に仕事をする働き
これらが自身に備わっているか、どこが足りないのか、どう補っていくべきかを確認します。仕事に対する不安を解消し、成すべきことが明確になることでマインドセットと自己成長を促します。
「巻き込み力」の確認と確実なインプット
新卒社員に最初に求められる能力、それは「巻き込み力」。
こちらもコラムで詳しくお伝えしております。

業務遂行が未熟な段階だからこそ、周囲の力を借りなければならず、周囲を「巻き込む」力が最初に求められるということ、これらがきちんと身についているか、どうつけていくかをOFF-JTで補うことも必要です。
早期離職の防止
このようなOFF-JTの場で振り返り研修を行うことで、日頃の仕事への不安、自信喪失といった「早期離職の芽」を摘むことも可能だと考えています。

スキルチェックで自身の能力を把握し、新たなスキルをインプットすることで、ちょうどモチベーションの低下する入社半年後という時期を力強く乗り切る力をつけてくれることでしょう。
2025年度の新入社員に必要な半年後フォローアップとは?
さて、ここまでが今までコラムでお伝えしてきたことです。
では2025年度新入社員はどのような人たちで、彼ら彼女らに半年後フォローアップ研修はどのような効果を発揮するでしょうか。
こちらをご覧ください。
年間約78万名に研修を提供する株式会社インソース(本社:東京都荒川区、代表取締役執行役員社長:舟橋孝之、証券コード:6200、以下「当社」)はこの度、2025年新人研修の結果を分析した「新人の傾向」についてお知らせいたします。
2025年4月1日~15日の15日間で、新入社員研修の延べ受講者数は、累計61,032名(※)となりました。そのうち、4月9日までに登壇した講師やアシスタント講師などから集めた研修内の受講者の様子から、2025年入社の新人の傾向をまとめました。
(略)
■評価点4以上の割合が高かった項目
09. 後ろ向きな発言や攻撃的な姿勢を示すことなく、自制的に取り組むことができている:95%
02. 研修内で指示されたことは確実に実行できる(指示内容に従うことができる):94%
■評価点4以上の割合が低かった項目
18. 指示されたことだけでなく様々な視点から考えられる(話題を広げることができる、様々な意見が出せる):59%
04. わからないことやできないことは質問し、確認している:60%
19. 演習の時間が余ったときも時間を無駄にせず、自分で考えて行動できる:61%
■近年定着している、素直で真面目な新人像~課題は「自ら発信・動くこと」
「素直で真面目」「指示通りに実行できる」という点は、近年と同様の傾向となりました。「同期はライバルではなく、仲間でありお互い認め合うもの」という傾向も定着しており、「多様な価値観を認めあう」新人世代の価値観を反映する結果となっています。
一方、全体的に自分から考えて動くことが必要な項目は低く、目立ちたくないという近年の傾向も継続しています。講師のコメントからは、「演習時に正解を出そうとする姿勢が強く、答えにたどり着いたらそこで議論をやめてしまう」という意見が見られます。
高スコアだった項目は
・後ろ向きな発言や攻撃的な姿勢を示すことなく、自制的に取り組むことができている:95%
・研修内で指示されたことは確実に実行できる(指示内容に従うことができる):94%
一方で
・指示されたことだけでなく様々な視点から考えられる(話題を広げることができる、様々な意見が出せる):59%
・わからないことやできないことは質問し、確認している:60%
・演習の時間が余ったときも時間を無駄にせず、自分で考えて行動できる:61%
これらの項目が低くなっております。
そして総評としては
「素直で真面目」「指示通りに実行できる」「全体的に自分から考えて動くことが必要な項目は低く、目立ちたくないという近年の傾向も継続」
今まで何度かお伝えしてきたZ世代の人物像とも非常に近い今ドキの若者像のようです。
弊社で実施した2025年度新入社員研修でも、皆さんとても素直で真面目、穏やかで熱心な印象です。しかし、いわゆるガツガツとした上昇志向などは感じませんでした。
このような若者像、育成の現場においてどのように行動すると思われるでしょうか。
目標設定もインプットも真面目にこなし、悪いところは悪いと認め、素直に頑張る若者…このあたりでしょうか。
しかし、一昔前の食らいついていくような強さは無く、相談や質問もあまり得意ではなく、仮に現状に不満や不安を持っていたとして、上司に積極的に相談してくれるかというと、少し難しいかもしれません。
ですが、彼らはとても真面目で前向きです。
自分から向かうことには積極的ではないものの、与えられたものには非常に熱心に取り組みます。課題もよく考え、自分なりの答えを出します。
早期離職を阻止しよう!
新入社員と企業にとってもっとも避けるべきなのは。早期離職。
実は、早期離職が多い時期、というのがあります。
「長期休暇の直後」「暦でキリの良い時」です。
そして先ほども述べたように、モチベーションが低下するのが、
配属から2〜3ヶ月後です。

入社半年後、本配属を7月として3ヶ月後あたりに
「入社半年後フォローアップ研修」を取り入れることで、新入社員は不安を解消し、より大きく成長してくれるはずです。
そして、入社半年後フォローアップ研修の最大の目的
「ひとりで悩まないで」を伝えることができるはずです。
気持ちの分かち合いやロールプレイングを通じて、チームで働くことの意味と、見守ってくれる先輩や上司、共感してくれる同期と共に、より力強く成長してくれることでしょう。
以上、さらなる成長に、悩みごとの解消に、早期離職の防止、数々の理由から、2025年度の新入社員にとっても、半年後フォローアップは非常に強く「心に刺さる(意味づけされる)」のではないでしょうか。
というワケで、育成の新常識、「入社半年後フォローアップ研修」、
強くおススメさせていただきます!
入社半年後フォローアップ研修のお知らせ
一人ひとりに合った学びの場を。実践的ワークで今日から活かせる!
社会人基礎力でワクドキ組織をつくるオンライン公開講座。
弊社では、今年度も10月に「入社半年後フォローアップ研修」を実施いたします。
既にお申し込みを頂いている企業様もございます。

講座詳細はプログラム内容・お申込ページも併せてご覧ください。
御社の新入社員の皆様のご参加をぜひ検討ください。
「入社半年後フォローアップ研修」は育成の新常識!
新入社員の育成をさらに確実なものに。
もっとも大切な入社1年目で大きく成長し、若手実力派社員に。
Tenmaru式「入社半年後フォローアップ研修」は、すべての新入社員の「心に刺さる」自信があります。