「自分のことを、こんなに深く考えたことがなかった」
研修終了後、ある受講者がぽつりと言った言葉です。
桜が散り、新緑がやわらかく芽吹くこの季節。
新年度がスタートして2週間が過ぎ、職場には新入社員の顔もずいぶん馴染んできた頃ではないでしょうか。
そんな中、株式会社Tenmaruでは先月——2026年3月5日、25卒の若手社員を対象とした「2年目に向けた行動指針策定研修」をオンラインで実施しました。
製造・研究・人事・営業など、異なる業種・職種の14名が同じ場に集い、
1日8時間かけて「今の自分」と真剣に向き合った時間。
今回のコラムでは、その研修の振り返りレポートをお届けするとともに、この春からスタートする若手向け公開講座シリーズについてご案内します。
2年目を迎えた若手社員を持つ経営者・人事・現場責任者の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
どんな研修だったのか
この研修のテーマは、ひとことで言えば「自己理解から行動指針へ」です。
1年間の社会人生活を経た若手社員が、「できたこと・できなかったこと」を振り返り、自分の価値観・強み・課題を整理し、2年目に向けた具体的な行動指針を自ら策定する——という流れで1日をかけて進めていきます。
プログラムの骨格はこの6つです。
① 成功・失敗体験の共有
② 「私が直面する15の課題」で自分に向き合う
③ 仕事と生活のキーワードで価値観を把握する
④ 上司・先輩からのコメントで周囲の期待を知る
⑤ 相互アドバイスシートを交換する
⑥ 行動指針の作成と振り返り
一般的な研修と大きく異なるのは、「正解がない」という点です。
ワークシートに書くことに正解はなく、グループワークで共有する言葉にも正解はない。
ただ、自分の「今」をありのままに言語化することが求められます。
受講者の声——現場のリアル
今回の研修後アンケートでは、受講者のほとんどが「役立つと思う」もしくは「とても役立つと思う」と回答しました。

その理由として寄せられた言葉が、とても印象的でした。
「自分だけでは気づけなかったところが、他の人の意見を聞いて気づくことができた」
「同じ立場でも考え方が人それぞれなので、こんな考えなかったなとの発見がたくさんあった」
「失敗体験について、誰かに伝えなければいけないという場所を提供していただいたことで、より深いところまで考える一因となった」
「上司からのコメントも頂けたので、よりこれから自分がどうするべきかを見つめ直すことができた」
「自分では気が付かなかった長所が今回の講習でたくさん見つけられた」
注目したいのは、「一人では気づけなかった」「他者の存在が気づきをくれた」という声が多かったこと。
自己分析は、孤独にやるよりも、安全な場で他者と向き合う中でこそ深まる——それを改めて実感する結果となりました。
上司・先輩コメントから見えた「2年目への期待」
この研修の特徴的な要素のひとつが、事前に上司や先輩から各受講者へのコメントをいただく仕掛けです。
「強み」「気づいてほしい課題」「期待すること」の3軸でメッセージを書いてもらい、研修当日に受講者本人が初めて受け取ります。今回いただいたコメントを全体的に俯瞰すると、上司・先輩からのメッセージにはある共通のパターンが見えてきました。
強みとして挙げられたこと:素直さ・真面目さ・報連相の徹底・メモを取る姿勢・周囲への気遣い・習得の速さ
課題として挙げられたこと:指示待ちになりがちな姿勢・自分から動く積極性・声の大きさ・周囲への働きかけ
期待として挙げられたこと:主体的に動く・自分で考えて行動する・コミュニケーションの幅を広げる・後輩へのロールモデルになる
つまり、「素直で真面目に取り組む力はある。だから次のステージとして、自分から考えて動いてほしい」
——これが、多くの上司・先輩が25卒の若手に向けて持っているメッセージの本質でした。
これは非常に重要な示唆です。1年目の「言われたことをきちんとやる」から、2年目の「自分で考えて動く」への移行——このマインドセットの転換こそが、2年目の若手に最も求められていることなのです。
研修を通じて見えた「若手育成の課題」
Tenmaruが今回の研修を通じて、改めて感じたことがあります。
それは、「言語化の場」がいかに重要かということです。
頭の中でぼんやりと感じていた不安や課題も、紙に書き出し、誰かに話すことで初めて輪郭を持ちます。「自分の価値観」も、ワークシートの言葉を選ぶプロセスを経て初めて「見える化」される。
ある受講者はこう書いてくれました。
「頭では思っていても、実際に言葉にしたり文字にするとより分かりやすく整理することができた」
もう一点、「仲間の存在が自分のモチベーションになる」という声も印象的でした。
「同じ世代の人と今までの社会人生活の苦労や失敗やそこからの学びを話すことができ、仲間がいると思えたのでうれしく感じた」
異なる会社・職種の1年目同士が同じ場に集まり、「自分だけじゃないんだ」と感じる——この体験の価値は、研修内容そのものと同じくらい大きいかもしれません。
こんな若手社員に、次のステップを。
今回の研修で「自分と向き合い、行動指針を策定した」25卒の若手たちが、次に直面するのは「2年目の壁」です。
指示待ちから脱却し、主体的に動く。 周囲をうまく巻き込みながらコミュニケーションする。
自分のキャリアを「感覚」ではなく「設計」として考える。
これらは、一度研修で気づいただけでは身につきません。継続的なインプットと実践の機会が必要です。
そこでTenmaruでは、今年度も若手社員向け公開講座シリーズを開催します。
【公開講座のご案内】若手向け3本のプログラム
🔹 Vol.1|あなたは大丈夫?『指示待ち人間と呼ばれない対処術』
- 実施日時: 2026年6月25日(木)9:30〜12:30
- 講師: パピヨン麻衣氏
- こんな方に: 「言われたことはやるけど、自分から動けない」「主体性を持てと言われるけど、どうすればいいかわからない」という若手社員・そのような部下を持つ上司・人事担当者
上司からのコメントに「指示待ち」という言葉が共通して見られた今回の研修。2年目になっても同じ評価が続くと、本人のキャリアにも組織にもマイナスが生じます。「自分から動く」ための具体的なスキルと思考法を、実践的なワークを通じて習得する3時間です。

🔹 Vol.2|モノは言いようシリーズ『上手に周囲を巻き込める伝え方』
- 実施日時: 2026年9月17日(木)9:30〜12:30
- 講師: パピヨン麻衣氏
- こんな方に: 「言いたいことがうまく伝わらない」「周囲を動かすのが苦手」「チームで動くのが難しいと感じている」若手社員
2年目に求められるのは、「一人でこなす力」から「周囲と協働する力」へのシフトです。今回の研修で上司からも「コミュニケーションの幅を広げてほしい」という期待が多く寄せられました。伝え方ひとつで、動いてくれる人が増える——そのための言語化・構造化スキルを磨く3時間です。

🔹 Vol.3|キャリアを”感覚”から”設計”へ。強みを”武器”に変えるキャリアデザイン研修
- 実施日時: 2026年10月20日(火)
- 講師: 五十嵐政信氏
- 対象: 入社2~4年目推奨
- こんな方に: 「自分の働き方やキャリア形成はこのままでいいのかな?」と感じている若手社員・中堅社員
2・3年目になると、仕事には慣れてきた一方で「これで本当にいいのか?」という迷いが生まれやすくなります。このプログラムでは、今回の研修でも取り組んだ「自分の価値観・強みの言語化」をさらに深め、1〜3年後を見据えた具体的な行動指針を策定します。異なる年次が混在することで、「先輩の姿から未来の自分を見る」「後輩の視点から今の自分を振り返る」という相互学習も生まれます。

▶ その他の2026年度 Tenmaru公開講座ブログラム一覧はこちら
「1回の研修」で終わらせない育成設計を
今回の研修を受けて、私たちが強く感じたことがあります。
「研修は、始まりに過ぎない」
行動指針を策定した当日は、みな前向きで目が輝いています。でも、日常の業務に戻ると、その熱量は少しずつ薄れていく。これは、受講者の意志が弱いのではなく、研修後のフォローアップ設計が組織になかったからだと思うのです。
「研修を点で終わらせず、線でつなぐ」——これがTenmaruの育成設計の基本的な考え方です。
今回の公開講座は、まさに「行動指針策定研修の続き」として設計されています。3月に「自分と向き合った若手」が、6月・9月・10月と段階的にスキルと視野を広げていく——その連続性こそが、本当の成長を生み出します。

若手の成長を「点」ではなく「線」で設計するTenmaru流の考え方を解説しています。

2年目・3年目の節目に研修が必要な理由を、データと現場の声をもとに解説しています。
公開講座へのお申し込み・詳細はこちらから
各講座の詳細・お申し込みは、下記よりお問い合わせください。定員に限りがありますので、お早めにご確認いただくことをおすすめします。
「この研修、うちの若手にも受けさせたい」という方は、社内研修としての実施もご相談いただけます。カスタマイズプランについてもお気軽にお問い合わせください。

